結論:面貸しを名指しした条文・通知は確認できていない

「面貸し」は、美容室の席や区画を美容師個人に貸して使わせる形を指す呼び方で、美容師法に出てくる言葉ではありません。この言葉を使った条文や、国(厚生労働省)の通知は、確認できていません(確認日2026-10-09)。

確認できたのは、美容所を開くときと使うときの条文です。面貸しの場合に誰が開設者として届出をするかは、条文に書かれていません。そのため本サイトは「席を借りる側が届出をする」「貸す側が届出をする」のどちらも断定しません。

面貸しに関わる美容師法の条文

条条文の内容面貸しで気になる点
第6条美容師でなければ、美容を業としてはならない。席を借りる人にも、免許は必要です。
第7条美容師は、美容所以外の場所で美容の業をしてはならない(政令で定める特別の事情がある場合を除く)。席を借りて施術する場所が、美容所の一部として扱われているかが論点になります。
第11条第1項美容所を開設しようとする者は、位置、構造設備、管理美容師その他の従業者の氏名などを、あらかじめ都道府県知事に届け出る。届出をする「開設しようとする者」が、貸す側か借りる側かは条文に書かれていません。
第12条開設者は、構造設備の検査を受けて確認を受けた後でなければ、美容所を使ってはならない。検査を受ける主体も「開設者」です。
第12条の3第1項美容師の従業者が常時2人以上いる美容所では、開設者は管理美容師を置く。席を借りる人を従業者の人数に数えるかは、条文からは読み取れません。
第13条開設者は、美容所を清潔に保つ、消毒設備を設ける、採光・照明・換気を充分にするなどの措置を講じる。設備と衛生の責任は「開設者」に置かれています。
第15条第1項開設者が、美容師でない者に美容所で美容の業を行わせたときなどは、知事が期間を定めて美容所の閉鎖を命じることができる。席を貸す相手の免許の確認は、開設者に関わる問題です。
第18条第6条違反、第11条の届出をしない・虚偽の届出、第12条に反した使用などは、30万円以下の罰金。届出と検査を経ずに使うことが、罰則の対象になりえます。

届出書に書く項目から読めること

美容師法施行規則第19条第1項は、開設の届出書に書く事項を定めています。「開設者の氏名及び住所」(第2号)と、「美容師の氏名及び登録番号並びにその他の従業者の氏名」(第5号)は、別の項目として並んでいます。届出書の上では、美容所を開設する人と、そこで施術する美容師を、別々に書く仕組みです。

また第20条は、美容師を新たに使用する変更の届出には、結核や皮膚疾患などの伝染性の病気の有無についての医師の診断書を添えると定めています。席を借りる美容師が入れ替わるたびに、届出や診断書が関わるかどうかは、条文だけでは確定しません。管轄の保健所で確認が必要です。

確認できたことと、できていないこと

論点状態根拠
美容師は美容所以外の場所で業をしてはならない確認できた美容師法第7条
美容所を開設しようとする者が届出をする確認できた美容師法第11条第1項
届出書で開設者と美容師は別の項目確認できた美容師法施行規則第19条第1項第2号・第5号
面貸しで、貸す側と借りる側のどちらが開設者になるか未確認(国の通知なし)厚生労働省の資料と、e-Gov法令検索の条文で見つからない
席ごとに別々の美容所として届け出られるか未確認公的資料で確認できていない

民間の開業支援会社などの解説には、面貸しの開設者について整理したものがありますが、行政機関の資料ではないため、ここでは根拠にしていません。

保健所に確認するときの項目

面貸しで働く、または席を貸す前に、美容所を置く地域の保健所へ、次の3点を確かめる方法があります。

参照した公式資料

確認日2026-10-09。

よくある質問

面貸しで席を借りる美容師も、美容所の開設届を出す必要がありますか?

誰が開設者として届出をするかは、美容師法にも国の通知にも書かれておらず、本サイトは断定しません。美容師法第11条第1項は「美容所を開設しようとする者」に届出を求めています。個別の扱いは美容所の所在地の保健所に確認できます。

面貸しで使う席は、美容所以外の場所になりますか?

美容師法第7条は、美容師が美容所以外の場所で美容の業をすることを原則として禁じています。席が届出済みの美容所の一部として扱われるかは、国の資料で確認できていません。

美容所の届出や検査を受けずに使うとどうなりますか?

美容師法第18条は、第11条の届出をしない、または第12条に反して美容所を使用した者を、30万円以下の罰金としています。

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