参照した公式資料

美容所の店内で喫煙してよいかは、健康増進法の「受動喫煙対策」の章で決まります。この法律は2020年4月1日に全面施行されました。このページでは、法律の原文と厚生労働省の解説ページに書かれている範囲で、美容所の開設者が知っておく点を整理します。

美容所は「第二種施設」にあたるか

健康増進法第28条は、多数の人が利用する施設を3つに分けています。

美容所は学校や病院ではなく、喫煙の場所の提供を目的とする施設でもありません。条文の定義に沿えば、第一種施設と喫煙目的施設の「以外」に入ります。ただし、厚生労働省の解説ページ(改正法のポイント、事業者向けページ)の本文を「美容」「理容」の語で調べたところ、美容所や理容所を名指しした記述は確認できませんでした(2026-10-11)。そのため、このページでは「第二種施設に当たる」と言い切らず、定義から読み取れる整理として示します。個別の店が当たるかどうかは、所在地の保健所に確認してください。

第二種施設で決まっている喫煙のルール

項目原文・解説ページに書かれていること
屋内の喫煙第29条第1項は、何人も正当な理由なく、第二種施設では「喫煙専用室の場所」と「喫煙関連研究場所」以外の屋内で喫煙してはならないと定めています。厚生労働省の解説は「屋内が原則禁煙」と説明しています
喫煙専用室第33条第1項は、施設の屋内の一部に、煙の流出を防ぐ厚生労働省令の技術的基準に適合した室を設け、専ら喫煙できる場所と定めることを認めています。厚生労働省の解説では、喫煙専用室は喫煙は可能ですが飲食等はできません
技術的基準解説ページは、出入口で室外から室内へ流れ込む空気の流れが毎秒0.2メートル以上であること、壁や天井で区画されていること、煙が屋外などへ排気されていることの3点を挙げています
標識の掲示第33条第2項は、喫煙専用室の出入口の見やすい場所に、専ら喫煙できる場所であること、20歳未満の立入りが禁止されていることなどを書いた標識を掲示するよう定めています。第3項は、施設の主たる出入口にも、喫煙専用室がある旨の標識を掲示するよう定めています
20歳未満の立入り第33条第5項は、管理権原者等に、20歳未満の人を喫煙専用室に立ち入らせないよう定めています
灰皿などの設置第30条第1項は、喫煙禁止場所に、専ら喫煙の用に供させるための器具や設備を、喫煙に使える状態で置いてはならないと定めています
加熱式たばこ解説ページには、加熱式たばこに限って喫煙でき、飲食等もできる「加熱式たばこ専用喫煙室」の区分が、経過措置として載っています

「管理権原者」とは、施設を管理する権原を持つ人のことで、美容所では多くの場合、開設者が当たると考えられます。この読み替えは原文に書かれたものではなく、当サイトの整理です。

守らなかったときの扱い

第76条は、第33条第3項(施設の主たる出入口の標識の掲示)に違反した人などに、50万円以下の過料を定めています。解説ページの対応表にも、喫煙器具・設備の撤去や喫煙室の基準適合について、命令に違反した場合に50万円以下の過料とする区分があります。標識の除去などは30万円以下の区分です。美容師法の罰則とは別の法律による制裁です。美容師法側の罰則は罰則の対応表で確かめられます。

確認できていないこと

開設前・運営中に確かめること

美容所の開設届では、構造設備について保健所の確認を受けます(美容所の開設の届出)。喫煙専用室を作る計画があるときは、図面を持って所在地の保健所に相談してください。店内の掲示物の一覧は美容所の掲示・備え付け、開設者の義務の全体は美容所の義務の早見表にあります。

よくある質問

美容室の店内で、お客様や従業員がたばこを吸ってよいですか?

条文の定義に沿えば、美容所は第二種施設に入ると読めます。第二種施設では、基準に適合した喫煙専用室など以外の屋内での喫煙が禁止されています(健康増進法第29条第1項)。ただし厚生労働省の解説に美容所を名指しした記述は確認できなかったため、所在地の保健所に確認してください。

美容室に灰皿を置いてもよいですか?

健康増進法第30条第1項は、喫煙禁止場所に、喫煙に使える状態で灰皿などの器具・設備を置くことを禁じています。喫煙専用室の中に置くことは、この禁止の対象となる「喫煙禁止場所」の外です。

お客様が加熱式たばこなら店内で使ってもよいですか?

厚生労働省の解説ページには、加熱式たばこに限って喫煙でき飲食等もできる「加熱式たばこ専用喫煙室」の区分が載っています。ただし設置には所定の要件があり、室の外の屋内で使えるとは書かれていません。電子たばこや加熱式たばこの美容所での扱いは確認できていないため、所在地の保健所に確認してください。

喫煙専用室を作った場合、20歳未満のお客様や従業員の扱いはどうなりますか?

健康増進法第33条第5項は、管理権原者等に、20歳未満の人を喫煙専用室に立ち入らせないよう定めています。出入口の見やすい場所と施設の主たる出入口には標識の掲示も必要です(同条第2項・第3項)。従業員の休憩室での喫煙が認められるかは、確認できていません。

確かめた資料

取得・確認の記録: 健康増進法第25条・第28条・第29条・第30条・第33条・第76条(e-Gov法令検索、2026-10-11取得)、厚生労働省「なくそう!望まない受動喫煙。」の改正法のポイントと事業者のみなさまへ(2026-10-11取得)。出典を開き直して本文と照合した確認日2026-10-12。

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