理容修得者課程とは(美容師養成施設指定規則第1条の2)

理容師になるのに必要な知識と技能をすでに修めている人が、美容師養成施設で通常より短い期間で学べる教科課程を、美容師養成施設指定規則は「理容修得者課程」と呼んでいます。第1条の2が定めているのは、この課程を設けてよい場合です。条文は、昼間課程または夜間課程に、理容師になるための知識と技能をまだ修めていない人向けの通常の教科課程があるときに限って、理容修得者課程を設けることができるとしています。対象は、理容師養成施設で、理容師法施行規則第11条前段に定める期間以上、理容師になるのに必要な知識と技能を修めた人です(e-Gov法令検索で2026年10月8日に確認)。

つまり、理容師の勉強をした人なら、どの養成施設でも短縮されるわけではありません。養成施設の側がこの課程を設けているときだけ、入学できます。設けている施設の一覧は、このサイトでは確認していません。

修業期間の比較表(通常の課程と理容修得者課程)

修業期間は第3条第1項に書かれています。通常の課程と、理容修得者課程の但し書きを並べると次の通りです。

課程通常の修業期間理容修得者課程の修業期間
昼間課程2年以上1年以上
夜間課程2年以上1年以上
通信課程3年以上1年6月以上

夜間課程の修業期間と入学資格は、条文で昼間課程と同じ扱いになっています。昼間課程の入学資格は、学校教育法第90条に規定する者であることです。通信課程の養成施設を探すときは美容師の通信課程がある養成施設の一覧を使えますが、その一覧の施設が理容修得者課程を設けているかどうかは、一覧からは分かりません。

教科課目と単位数(別表第一の二)

昼間課程・夜間課程の理容修得者課程で履修する課目と単位数は、別表第一の二に次のように定められています。

区分課目単位数
必修美容技術理論4単位以上
必修美容実習23単位以上
小計必修の合計27単位以上
選択選択課目7単位以上
合計全体34単位以上

必修は美容に固有の技術理論と実習が中心です。通信課程の理容修得者課程について、別表の課目と単位数が同じ形で定められているかは、今回の確認では見つけられていません。

入学の前提になる理容の修得期間と、理容師免許保有者の筆記試験の免除

理容師法施行規則第11条は、理容師養成施設で修得する期間を、昼間課程または夜間課程で二年、通信課程で三年と定めています。理容修得者課程の条文にある「第11条前段に定める期間」は、この二年(昼間・夜間)と三年(通信)のことです。第11条のただし書は、美容師養成施設で美容師に必要な知識と技能をすでに修めた人が理容師養成施設に入る逆向きの場合を定めたもので、一年(昼間・夜間)と一年六月(通信)になります(e-Gov法令検索で2026年10月8日に確認)。

美容師法施行規則第13条第2項は、理容師法第2条の規定により理容師の免許を受けた人について、申請により、美容技術理論を除く筆記試験を免除するとしています。免除されないのは美容技術理論の筆記試験で、実技試験の免除は、この項には書かれていません(e-Gov法令検索で2026年10月8日に確認)。申請の方法と時期は、理容師美容師試験研修センターに確認してください。

このページで確認できていないこと

これらは、入学を考えている養成施設と理容師美容師試験研修センターに確認してください。受験から免許申請までの流れは美容師免許の取得条件、全体の順序は美容師になるまでの流れ、両方の免許の業務範囲の違いは理容師と美容師の業務範囲の違いにまとめています。

よくある質問

理容師の免許を持っていれば、美容師養成施設は1年で卒業できますか。

条文の文言は「理容師になるのに必要な知識及び技能を修得している者を対象とする教科課程」で、免許の有無ではなく、理容師養成施設での修得を要件にしています。修業期間は昼間・夜間で1年以上、通信で1年6月以上です。入学できるかは養成施設に確認してください。

どの養成施設でも理容修得者課程がありますか。

ありません。第1条の2は「設けることができる」と書いており、設けるかどうかは養成施設ごとです。

回答は、このページ本文の原文確認の範囲だけに基づきます。確認日: 2026-10-08。根拠: 美容師養成施設指定規則(平成10年厚生省令第8号、令和4年厚生労働省令第21号による改正後)第1条の2・第3条第1項・別表第一の二(e-Gov法令検索)。