結論:用法欄は縮毛矯正剤を4区分に分けている
厚生労働省医薬品審査管理課長通知「パーマネント・ウェーブ用剤製造販売承認申請書作成上の留意点等について」(令和3年6月28日 薬生薬審発0628第10号)は、第1剤の用法及び用量欄の最上部に、次の8つの表現のいずれかを書くよう示しています。後半の4つが縮毛矯正剤です。
| 区分 | 用法欄の最上部の表現(原文) |
|---|---|
| パーマ液 | 「コールド二浴式の用法による。」 |
| パーマ液 | 「加温二浴式の用法による。」 |
| パーマ液 | 「コールド一浴式の用法による。」 |
| パーマ液 | 「第1剤用時調製発熱二浴式の用法による。」 |
| 縮毛矯正剤 | 「コールド二浴式縮毛矯正剤の用法による。」 |
| 縮毛矯正剤 | 「加温二浴式縮毛矯正剤の用法による。」 |
| 縮毛矯正剤(アイロン使用) | 「高温整髪用アイロンを使用するコールド二浴式縮毛矯正剤の用法による。」 |
| 縮毛矯正剤(アイロン使用) | 「高温整髪用アイロンを使用する加温二浴式縮毛矯正剤の用法による。」 |
縮毛矯正剤の4区分は、「コールド(加温しない)か加温か」と「高温整髪用アイロンを使うか」の組み合わせです。一浴式の縮毛矯正剤の区分は、この通知には書かれていません。表の「パーマ液」「縮毛矯正剤」の列は、原文の表現に当サイトが付けた見出しです。
加温とアイロンの数値は、申請書の記載例として書かれている
通知は具体的な用法の記載例として、次の文を挙げています(一品目申請の例)。
第1剤1人1回分〇mL を毛髪に塗布し、〇~〇分間 60℃以下で加温放置後、十分に水洗する。毛髪の水分を除き、180℃以下に設定した高温整髪用アイロンを用いて一箇所2秒間処理する。次いで、第2剤1人1回分〇mL を毛髪に塗布して、室温で〇~〇分間放置後再び水洗する。
出典: 厚生労働省医薬品審査管理課長通知「パーマネント・ウェーブ用剤製造販売承認申請書作成上の留意点等について」
数値として原文にあるのは、加温の「60℃以下」、アイロンの「180℃以下」「一箇所2秒間」です。これは承認申請書の用法欄の書き方の例で、時間などは「〇」のままです。美容所での施術の温度や時間を定めた基準ではないので、実際の用法は製品の添付文書で確認する必要があります。
効能欄は2つの文言から目的に応じて選ぶ
効能又は効果欄について、通知は、一品目申請と第1剤の分離申請では目的に応じて「毛髪にウェーブをもたせ、保つ」または「くせ毛、ちぢれ毛又はウェーブ毛髪をのばし、保つ」と書くよう示しています。第2剤の分離申請は「パーマネント・ウェーブ用剤の酸化剤」と書きます。
縮毛矯正剤がどちらの文言を使うかを名指しした文は、通知にありません。用法欄の「縮毛矯正剤」の区分と、「のばし、保つ」の文言が同じ目的にかかわると読めますが、そう読めるという範囲にとどめます。
第1剤・第2剤を別に承認した製品の表示
縮毛矯正剤は、第1剤と第2剤を1つの品目として申請する場合と、別々に申請する場合があります。通知は別々に申請する「分離申請」について、次の点を示しています。
- 販売名の末尾に「第1剤」または「1剤」(第2剤は「第2剤」または「2剤」)を原則として含める
- 備考欄に「本品は、業務用である。」と記載する
- 第1剤の製造方法の末尾に「本剤は、1 人5回分 400mL 以下の容器に入れて製する。」など、包装単位が1人5回分以下である旨を記載する(加温二浴式・コールド二浴式の第1剤。第1剤用時調製発熱二浴式は「1人1回分」)
これらは申請書への記載事項です。美容所で製品の容器にこの文言がそのまま表示されているとは、通知からは言えません。容器・被包の表示事項は染毛剤・パーマ液の薬機法上の位置づけの薬機法第59条の節で整理しています。
承認の権限と使用上の注意の根拠
通知の「その他」は、今回の改正で厚生労働大臣承認から都道府県知事承認に権限が委譲された医薬部外品のうち、令和3年6月30日以前に大臣へ申請して承認を受けた品目の変更手続きを、令和3年7月1日以降は製造販売業者の許可権者である都道府県知事に行うよう示しています。備考欄の使用上の注意は、「昭和41年薬発第727号薬務局長通知によるほか、令和3年6月28日日本パーマネントウェーブ液工業組合の自主基準による」と簡略記載してよいとされています。
このページで確認していないこと
- 縮毛矯正剤の成分・配合上限(承認基準本体の通知「薬生発0628第10号」は今回読んでいません)
- 個々の製品がどの区分で承認されているか(製品ごとの添付文書・販売元への確認が必要です)
- 美容機器(ヘアアイロンなど)が医療機器に当たるか。医療機器の定義は薬機法第2条第4項にありますが、個々の機器の該当性を示す一覧は確認できていないため、このページでは扱いません
よくある質問
縮毛矯正剤は、承認申請書の上でどう区分されますか?
令和3年6月28日の通知(薬生薬審発0628第10号)は、第1剤の用法欄の最上部に、コールド二浴式縮毛矯正剤、加温二浴式縮毛矯正剤、高温整髪用アイロンを使用するコールド二浴式縮毛矯正剤、同じく加温二浴式縮毛矯正剤の4区分の「用法による。」を記載するよう示しています。
縮毛矯正剤の効能は通知でどう書かれていますか?
第1剤の効能又は効果欄は、目的に応じて「毛髪にウェーブをもたせ、保つ」または「くせ毛、ちぢれ毛又はウェーブ毛髪をのばし、保つ」と記載するとされています。縮毛矯正剤をどちらに結びつけるかを明記した文はなく、くせ毛をのばす目的の文言が対応すると読めるにとどまります。
第1剤と第2剤を別々に承認した製品には、どんな記載がありますか?
分離申請では、販売名の末尾に「第1剤」「第2剤」などを含めること、備考欄に「本品は、業務用である。」と記載することが示されています。
参照した公式資料
確認日2026-10-15。
次に読むページ
- パーマ液・染毛剤の医薬部外品としての扱いと容器表示:染毛剤・パーマ液の薬機法上の位置づけ
- 薬剤を使う前のパッチテストなどの確認:染毛剤のパッチテスト
- 施術ごとの境界を一覧で見たいとき:施術×職種 境界マップ