結論:染毛剤とパーマ液は、告示で指定された医薬部外品

染毛剤とパーマネント・ウェーブ用剤について、本サイトが原文で確かめられたことは次の4点です(確認日2026-10-09)。

これらは製品の分類・承認・表示に関する規定で、美容師個人に宛てた条文ではありません。美容師が施術に使う場面を直接規制する薬機法の条文は、本ページでは確認していません。

薬機法 第2条第2項:医薬部外品の定義

第2条第2項は、医薬部外品を次のように定めています(抜粋)。

この法律で「医薬部外品」とは、次に掲げる物であつて人体に対する作用が緩和なものをいう。(中略)三 前項第二号又は第三号に規定する目的のために使用される物(前二号に掲げる物を除く。)のうち、厚生労働大臣が指定するもの

出典: 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(e-Gov法令検索)第2条第2項

染毛剤とパーマ液は、この第3号の「厚生労働大臣が指定するもの」として、告示第25号で指定されています(告示の根拠条文が第2条第2項第3号であることによる)。

平成21年厚生労働省告示第25号:指定の一覧

告示は「医薬部外品として、次のものを指定する」としたうえで、染毛剤とパーマ液を次の番号で掲げています。

番号告示の文言
第十七号染毛剤
第二十一号パーマネント・ウェーブ用剤

承認の枠組み:製造販売業者が受ける承認と、定義の文言

薬機法第14条第1項は、医薬部外品の製造販売をしようとする者は品目ごとに厚生労働大臣の承認を受けなければならないと定めています(厚生労働大臣が基準を定めて指定する医薬部外品を除く)。この承認は製造販売業者が受けるもので、サロン側の手続きではありません。

平成6年6月2日の厚生省告示第194号「都道府県知事の承認に係る医薬部外品」は、染毛剤とパーマ液の定義を次のように書いています。

この告示は、有効成分の種類・配合割合・効能の範囲が告示の範囲に収まる品目を、都道府県知事の承認の対象としています。令和3年6月28日の薬生発0628第10号は、パーマ液について「毛髪にウェーブをもたせ、保つ」及び「くせ毛、ちぢれ毛又はウェーブ毛髪をのばし、保つ」の効能又は効果をうたう医薬部外品に本基準が適用されると書いています。

薬機法 第59条:容器・被包の記載事項

第59条は、医薬部外品の直接の容器または直接の被包に記載しなければならない事項を挙げています(抜粋)。

  1. 製造販売業者の氏名又は名称及び住所
  2. 「医薬部外品」の文字
  3. 名称(一般的名称があるものにあつては、その一般的名称)
  4. 製造番号又は製造記号
  5. 重量、容量又は個数等の内容量
  6. 厚生労働大臣の指定する医薬部外品にあつては、有効成分の名称及びその分量

ただし書きで、厚生労働省令に別段の定めがあるときは除かれます。使用上の注意の個別の文言は、本条の列挙とは別に、製品の添付文書で確認する必要があります。染毛剤の使用上の注意に関する通知は染毛剤のパッチテストと法的義務で原文を整理しています。

ヘアマニキュア・カラートリートメントは染毛剤か:化粧品の「染毛料」

国民生活センターは、ヘアカラーリング製品の区分を次のように書いています。

ヘアカラーリング製品は、酸化染料などを含み医薬部外品に該当する染毛剤と、顔料や染料などを含み化粧品に該当する染毛料に大別されます。

出典: 東京都消費生活総合センター「ヘアカラーリング」注意喚起資料

東京都消費生活総合センターの注意喚起資料は、製品名を挙げて次のように書いています。

※ヘアマニキュア、カラートリートメント、一時的な白髪隠し等は「酸化染毛剤」ではありません。化粧品の「染毛料」になります。

出典: 東京都消費生活総合センター「ヘアカラーリング」注意喚起資料

同じ資料は、酸化染毛剤でかぶれ等を経験した人について「ヘアマニキュア等の染毛料の使用に切り替えるのも一案です」とも書いています。ただし、染毛料側の使用上の注意や、パッチテストの扱い、個別の製品がどちらに当たるかは、これらの資料からは確認できていません。製品の区分は容器・外箱の「医薬部外品」「化粧品」の表示で確かめ、判断が付かない場合は保健所にご確認ください。染毛剤のパッチテストは染毛剤のパッチテストと法的義務に分けて整理しています。

ヘナについては、同じ国民生活センターの2026年5月20日公表(同年7月7日更新)の資料が、次のように書いています。

染毛剤の代替として使用されることのある製品の一つとして、植物由来のヘナを配合した染毛料があります。

出典: 国民生活センター「酸化染料を含むヘナ製品によるアナフィラキシーが発生」

つまり、頭髪用として販売されるヘナ配合製品は、上の区分では化粧品の「染毛料」側として説明されています。一方で同資料は、ヘナを配合し人体への使用を前提とせず、かつら用等として販売されている雑貨扱いの製品があるとも書いています。ただし、個々のヘナ製品が染毛料か染毛剤か、薬機法上どの表示が必要かは、この資料からは確認できていません。厚生労働省・PMDAの資料で、ヘナを名指しした区分の記述は本ページでは確認できていません(確認日2026-10-15)。

施術上の注意として、国民生活センターは2026年の注意喚起で、美容所での毛染めに頭髪用ではないかつら用のヘナ製品が使われ、含まれていた酸化染料でアナフィラキシーが起きた事例を挙げ、使う製品が頭髪用であることの確認を呼びかけています。染毛料とされる製品でも、酸化染料を含むものが混じる例があることを示す資料です。

整理:確認できたことと、確認できていないこと

論点確認できたこと確認できていないこと
分類告示第25号の第十七号・第二十一号で、染毛剤とパーマ液は指定医薬部外品の一覧に入っている告示の最新の改正履歴の全件
製品側の義務承認(第14条)と容器の記載事項(第59条)は製造販売業者側の規定省令で定める個別の記載事項の全文
美容師の使用(本ページでは確認していない)美容師が使う場面を直接定める薬機法の条文の有無
使用上の注意染毛剤は平成19年12月26日の通知で説明書に毎回のパッチテストを記載させる内容(別ページ)パーマ液側の使用上の注意の通知の確認

実務上のポイント

よくある質問

染毛剤とパーマ液は、薬機法上の医薬部外品ですか?

厚生労働大臣が指定する医薬部外品を定めた平成21年2月6日の厚生労働省告示第25号は、第十七号に「染毛剤」、第二十一号に「パーマネント・ウェーブ用剤」を掲げています。薬機法第2条第2項第3号に基づく指定です。

染毛剤・パーマ液の容器にはどんな表示が必要ですか?

薬機法第59条は、医薬部外品の直接の容器または直接の被包に、製造販売業者の氏名または名称及び住所、「医薬部外品」の文字、名称、製造番号または製造記号、内容量などを記載するよう定めています。

美容師が染毛剤・パーマ液を使うこと自体を、薬機法は規制していますか?

本ページで確認したのは、製品の分類・承認・容器表示という製造販売側の規定です。美容師が施術に使う場面を直接規制する条文は、本ページでは確認していません。使用上の注意は製品の使用説明書で確かめてください。

参照した公式資料

上の2件の確認日は2026-10-12。法律は第2条・第14条・第59条を参照(確認日2026-10-09)。このほか、厚生労働省告示第25号(平成21年2月6日)、厚生省告示第194号(平成6年6月2日)、薬生発0628第10号(令和3年6月28日 パーマネント・ウェーブ用剤製造販売承認基準について)を厚生労働省サイト掲載の原文で参照。

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