参照した公式資料
- パーマネント・ウエーブ用剤の目的外使用について(昭和60年7月1日 衛指第117号、厚生省生活衛生局指導課長通知)
- 無資格での美容行為にご注意ください(まつ毛・まゆ毛の施術:アイブロウ、まつ毛エクステンション等)(さいたま市)
このページの読み方:引用欄は公式資料の原文、「つまり」以降の文は原文をもとにした整理です。資料で確認できたことと、確認できていないことを分けて書いています。
結論:まつ毛パーマは、美容師免許が必要な美容行為の例に挙げられている
さいたま市の公式ページは、美容師免許が必要な行為の例として、次の記載をしています。
アイラッシュ、まつ毛エクステンション、まつ毛パーマ等
出典: さいたま市「無資格での美容行為にご注意ください(まつ毛・まゆ毛の施術)」
同じページは、美容師法第2条の「美容」の定義(パーマネントウエーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすること)と、平成20年3月7日の健衛発第0307001号にある「通常首から上の容姿を美しくすること」という解釈をもとに、首から上の容姿を美しくするための施術を美容行為と位置づけて指導していると説明しています。免許を持たない人が業としてこれらを行うと、美容師法違反に問われる場合があるとも書かれています。
つまり、まつ毛パーマは、少なくともさいたま市では美容師免許が必要な行為として扱われています。他の自治体の運用は、このページでは個別に確認していません。
厚生省の通知(昭和60年7月1日 衛指第117号)に書かれていること
「マツ毛パーマ」という名前を出している国の通知は、昭和60年7月1日の衛指第117号です。各都道府県・政令市・特別区の衛生主管部(局)長あてに、厚生省生活衛生局の指導課長が出しました。原文のうち、中心になる部分は次のとおりです。
最近、マツ毛パーマと称して医薬部外品であるパーマネント・ウエーブ用剤を使用し、マツ毛に施術を行う技法が現われ、流行の兆しを見せているが、この施術を行う個所が目に非常に近いところからパーマネント・ウエーブ用剤が容易に目に入る可能性があり、薬剤の成分による視力障害等の被害が懸念されるところである。
出典: 厚生省「パーマネント・ウエーブ用剤の目的外使用について」(昭和60年7月1日 衛指第117号)
しかるに、これを美容師が顧客に対し目的外使用し、その結果として何らかの事故を生ぜしめるなどは美容師の社会的責務に背くものであり、厳に慎まねばならないものである。
出典: 厚生省「パーマネント・ウエーブ用剤の目的外使用について」(昭和60年7月1日 衛指第117号)
貴職におかれては、管下の美容所等においてかかる行為により事故等の起ることのないよう、美容所等への立入検査、巡回指導を行い営業者等を十分に指導する等により美容所における美容業務の適正な実施の確保を図られたい。
出典: 厚生省「パーマネント・ウエーブ用剤の目的外使用について」(昭和60年7月1日 衛指第117号)
この通知で確認できるのは、次の4点です。
- 通知は、パーマ剤をまつ毛に使う施術を「マツ毛パーマ」と呼んでいる。
- 理由は、目に近い場所のため薬剤が目に入りやすく、視力障害などの被害が懸念されること。
- 頭髪にウエーブをもたせるために製造承認された医薬部外品を、まつ毛に使うことは目的外使用になるとしている(当時の薬事法に基づく承認内容を逸脱するという説明)。
- 美容所への立入検査や巡回指導で、美容所での美容業務を適正に行わせるよう、都道府県などに求めている。
この通知は、おもに「美容師がパーマ剤を目的外に使うこと」を戒める内容です。通知の本文には、免許の要否を判断する条文の説明は書かれていません。免許の要否は、上のさいたま市の説明にある美容師法第2条の「美容」の定義と、平成20年の通知の考え方で整理されています。
まつ毛パーマとまつ毛エクステンションの違い
| 項目 | まつ毛パーマ | まつ毛エクステンション |
|---|---|---|
| さいたま市の免許の扱い | 美容師免許が必要な行為の例 | 美容師免許が必要な行為の例 |
| 名指しした国の通知 | 昭和60年7月1日 衛指第117号 | 平成20年3月7日 健衛発第0307001号ほか5本 |
| 通知の主な論点 | パーマ剤の目的外使用と、薬剤が目に入る危険 | 接着剤などによる危害の防止、安全性の確保 |
免許の面では、さいたま市はどちらも同じ扱いです。まつ毛エクステンションの通知5本は、まつげエクステンションの合法性の年表で確認できます。
免許がない人が施術した場合・民間資格の扱い
さいたま市の公式ページには、次の記載があります。
- 美容師以外が業として美容行為を行った場合は、美容師法第6条違反として、行為者に30万円以下の罰金(同法第18条第1号)が定められている。
- 美容所で美容師以外の者に美容行為を行わせた場合は、美容師法第15条に該当し、美容所の開設者に対する閉鎖命令がある。
- 民間業者等が独自に認定している資格等は、美容師法上は何ら効力を持たない。
- 出張可能な特定の場合を除き、美容行為は確認を受けた美容所内で実施する必要がある。
罰則の条文の対応は美容師法・医師法の罰則の対応表、民間資格についてはまつ毛エクステの民間資格・検定と美容師免許の関係で確認できます。
このページで確認できていない点
- 現在、まつ毛に使えるパーマ剤として承認されている製品があるか(衛指第117号は当時の薬事法を前提にしており、現行制度での扱いは確認していません)。
- さいたま市以外の自治体が、まつ毛パーマをどう扱っているか。
- 個別の施術方法や薬剤が安全基準を満たすか。本サイトは判断しません。
不明な点は、営業所や自宅サロンの所在地を管轄する保健所へ確認してください。
取得・確認の記録: 厚生労働省サイト掲載の衛指第117号の本文、さいたま市公式ページ(2026年6月15日更新と表示)を原文で確認(確認日2026-10-16)。詳細な出典は docs/SOURCE_LEDGER.md を参照。
よくある質問
まつ毛パーマに美容師免許は必要ですか?
さいたま市の公式ページは、まつ毛パーマを「美容師免許が必要な美容行為」の例に挙げています。昭和60年7月1日の衛指第117号は、パーマ剤でまつ毛に施術する技法を「マツ毛パーマ」と呼び、美容所での事故防止のために指導を求めています。個別の施術が適法かどうかは本サイトでは判断せず、管轄の保健所へ確認してください。
まつ毛パーマに使うパーマ液は、頭髪用と同じものでよいですか?
昭和60年7月1日の衛指第117号は、頭髪にウエーブをもたせる目的で製造承認された医薬部外品のパーマ剤をまつ毛に使うことを「目的外使用」としています。この通知は当時の薬事法を前提としており、現在の承認区分や個別製品の扱いは本サイトでは確認できていません。
民間団体のまつ毛パーマの認定資格があれば、美容師免許なしで施術できますか?
さいたま市の公式ページは、民間業者等が独自に認定している資格等は美容師法上は何ら効力を持たないと記載しています。
まつ毛パーマとまつ毛エクステンションで、免許の扱いは違いますか?
さいたま市の公式ページは、両方を美容師免許が必要な美容行為の例に挙げています。まつ毛エクステンションは平成20年3月7日の健衛発第0307001号など5本の通知があり、まつ毛パーマは昭和60年7月1日の衛指第117号が名指ししています。
次に読むページ
- まつ毛エクステンションの通知5本を確かめたいとき:まつげエクステンションの合法性
- 染毛剤・パーマ液の法的な区分を確かめたいとき:染毛剤・パーマ液の医薬部外品の区分
- まゆ毛の施術の扱いを確かめたいとき:まゆ毛の施術と美容師免許
- まつ毛のアートメイクの扱いを確かめたいとき:アートメイクの合法性
- 通知の発出日・番号を確かめたいとき:美容師の施術に関する厚労省通知の一覧