確認できた結論
- ストレスチェックの実施は、労働安全衛生法第66条の10で事業者の義務です。ただし、常時50人以上の労働者を使用する事業場以外では、附則第4条により「当分の間」努力義務とされています。
- 厚生労働省のこころの耳は、令和7年の労働安全衛生法の改正で、これまで努力義務だった労働者数50人未満の事業場の実施が義務になり、令和10年4月1日に施行されると案内しています。
- 厚生労働省は、令和8年2月25日に、50人未満の事業場向けの「小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル」を公表しています。
- 施行日までの美容室の扱いは努力義務です。個別の美容室が義務の対象になるかは、このページでは判断しません。
参照した公式資料
- 労働安全衛生法(e-Gov法令検索)第66条の10・附則第4条
- 労働安全衛生法施行令(e-Gov法令検索)第5条
- 厚生労働省「「小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル」を公表します」(令和8年2月25日)
- こころの耳「ストレスチェック制度について(労働者数50人未満の事業場)」
- 山梨労働局「令和10年4月1日から労働者数50人未満の事業場にもストレスチェックが義務化されます」
条文と各ページを参照(2026-10-14取得)。確認日: 2026-10-14。
現在の扱い:努力義務(附則第4条)
事業者は、労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師、保健師その他の厚生労働省令で定める者(以下この条において「医師等」という。)による心理的な負担の程度を把握するための検査を行わなければならない。(労働安全衛生法第66条の10第1項)
出典: 労働安全衛生法(e-Gov法令検索)第66条の10第1項
第十三条第一項の事業場以外の事業場についての第六十六条の十の規定の適用については、当分の間、同条第一項中「行わなければ」とあるのは、「行うよう努めなければ」とする。(労働安全衛生法附則第4条)
第13条第1項の事業場は、産業医を選任すべき事業場のことです。労働安全衛生法施行令第5条は、これを「常時五十人以上の労働者を使用する事業場」としています。条文はこの「事業場」の単位で規模を分けています。複数の店舗を持つ会社で、どの範囲が1つの事業場になるかは、このページでは確認していません。常時使用する労働者にパートやアルバイトがどう数えられるかは、このページでは確認していません。
義務化の時期(令和7年の改正)
| 項目 | 公式資料の記載 | 出典 |
|---|---|---|
| 改正法 | 令和7年5月に公布された、労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律(令和7年法律第33号) | 厚生労働省 令和8年2月25日の公表 |
| 対象 | 労働者数50人未満の事業場におけるストレスチェックの実施の義務化 | 厚生労働省 令和8年2月25日の公表 |
| 施行日 | 令和10年4月1日(公表時の記載は「公布後3年以内に政令で定める日」) | こころの耳、山梨労働局 |
厚生労働省の令和8年2月25日の公表では、施行期日は「公布後3年以内に政令で定める日」と書かれていました。その後、こころの耳と山梨労働局のページが「令和10年4月1日施行」と案内しています。施行日までは、上の附則第4条による努力義務の扱いです。
小規模事業場向けの資料と支援窓口
厚生労働省の公表によると、このマニュアルは、労働者数50人未満の事業場に即して、労働者のプライバシーが保護され、現実的で実効性のある実施体制・実施方法等を示すものです。こころの耳の小規模事業場向けページには、次の資料と支援が載っています。
- 実施マニュアル(令和8年2月公表)、マニュアル概要版と周知リーフレット(令和8年3月公表)
- ストレスチェック制度サポートダイヤル(電話相談。平日10時から17時。独立行政法人労働者健康安全機構が実施)
- 産業保健総合支援センターの研修・セミナー(無料)と、専門スタッフが事業場を訪問して助言する個別訪問支援(無料)
マニュアルの目次には、「外部委託ではなく自社で実施する場合の留意点」や「労働者のプライバシーの保護」「不利益取扱の禁止」の項目があります。マニュアル中の社内ルール例には、外部機関に実施を委託する場合の記載があります。これらは例であり、個々の美容室がどの方法を取るべきかは、このページでは判断しません。
このページで確認していないこと
- 個別の美容室が義務の対象になるか、労働者の数え方(パート・アルバイト、複数店舗の扱い)。
- ストレスチェックの具体的な手順(実施者の資格、実施頻度、結果の通知、面接指導、集団分析、労働基準監督署への報告)の細目。
- 義務化後の罰則や、施行日の変更の有無。施行日は上記の公式案内の記載で、変更があれば厚生労働省の最新の案内が優先します。
よくある質問
従業員が50人未満の美容室は、今すぐストレスチェックが義務ですか?
労働安全衛生法附則第4条により、常時50人以上の労働者を使用する事業場以外の事業場では、当分の間、実施は努力義務です。厚生労働省は、令和7年の法改正で50人未満の事業場でも義務となり、令和10年4月1日に施行されると案内しています。
50人という数は、会社全体と事業場のどちらで数えますか?
産業医の選任を定める労働安全衛生法施行令第5条は、常時50人以上の労働者を使用する「事業場」としています。附則第4条はこの事業場以外の事業場を対象にしており、数える単位は事業場です。パートやアルバイトの数え方は、このページでは確認していません。
小規模事業場向けのマニュアルは、どこで見られますか?
厚生労働省が令和8年2月25日に「小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル」を公表しています。こころの耳の小規模事業場向けページに、概要版と周知リーフレットも掲載されています。
上の回答は、このページの本文に記載した条文と公式資料の範囲です(確認日: 2026-10-14)。
次に読むページ
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- 客からの迷惑行為と事業主の義務を確かめたいとき:カスタマーハラスメントと美容所の事業主の義務
- 相談先を確かめたいとき:美容所の運営の相談先・所管早見表