結論:報告の体制と対処の手順を整え、従業員に知らせる義務

確認日は2026-10-14です。原文と労働局の資料で確かめられたことは次の4点です。

WBGT(湿球黒球温度)は、熱中症を予防することを目的として1954年にアメリカで提案された指標です(静岡労働局の資料の説明による)。

労働安全衛生規則第612条の2の原文

第1項(報告の体制):

事業者は、暑熱な場所において連続して行われる作業等熱中症を生ずるおそれのある作業を行うときは、あらかじめ、当該作業に従事する作業従事者が熱中症の自覚症状を有する場合又は当該作業に従事する作業従事者に熱中症が生じた疑いがあることを当該作業に従事する他の作業従事者が発見した場合にその旨の報告をさせる体制を整備し、当該作業に従事する作業従事者に対し、当該体制を周知させなければならない。

出典: 労働安全衛生規則(e-Gov法令検索)第612条の2

第2項(対処の手順):

事業者は、暑熱な場所において連続して行われる作業等熱中症を生ずるおそれのある作業を行うときは、あらかじめ、作業場ごとに、当該作業からの離脱、身体の冷却、必要に応じて医師の診察又は処置を受けさせることその他熱中症の症状の悪化を防止するために必要な措置の内容及びその実施に関する手順を定め、当該作業に従事する作業従事者に対し、当該措置の内容及びその実施に関する手順を周知させなければならない。

出典: 労働安全衛生規則(e-Gov法令検索)第612条の2

義務の3点と、原文での対応

労働局の資料の言い方条文で定めていること
報告体制の整備熱中症の自覚症状がある人、または疑いのある人を他の人が見つけたときに、その旨を報告させる体制をあらかじめ整える(第1項)
実施手順の作成作業場ごとに、作業からの離脱、身体の冷却、必要に応じた医師の診察または処置など、悪化を防ぐ措置の内容と手順をあらかじめ定める(第2項)
関係者への周知その作業に従事する人に、体制と手順を知らせる(第1項・第2項)

対象になる作業の条件

項目労働局の資料の記載
暑さの条件WBGT28度以上、または気温31度以上の環境下
作業時間の条件連続1時間以上、または1日4時間を超えて実施が見込まれる作業

条文の「暑熱な場所において連続して行われる作業等熱中症を生ずるおそれのある作業」を、資料が上の数値で説明しています。美容室の中が空調で保たれているか、出張先や屋外でどれだけ作業するかは、店や日によって違います。当てはまるかどうかは、勤務先の実際の環境で確かめる必要があります。

このページで確認していないこと

自分の職場が対象かどうかは、所轄の労働基準監督署に確かめてください。

よくある質問

美容室の熱中症対策は、法律上の義務ですか?

労働安全衛生規則第612条の2が、暑熱な場所で連続して行う作業など熱中症のおそれのある作業について、報告の体制と対処の手順を整えて従業員に知らせることを事業者に求めています。令和7年6月1日施行です。美容室の仕事が対象に当たるかは、このページでは判断しません(確認日2026-10-14)。

義務になった3つのことは何ですか?

労働局の資料では、報告体制の整備、実施手順の作成、関係者への周知の3点です。

猛暑日に、営業時間中の休憩や水分補給は法律で決まっていますか?

労働安全衛生規則第617条は、多量の発汗を伴う作業場では、労働者に与えるために塩及び飲料水を備えなければならないと定めています(e-Gov法令検索、2026-10-17確認)。第612条の2の条文には、休憩の取り方や水分補給の頻度の定めは見当たりません。美容室の作業場が「多量の発汗を伴う作業場」に当たるかは、このページでは判断しません。所轄の労働基準監督署に確かめてください。

熱中症の対策が義務になる暑さと作業時間の目安はありますか?

静岡労働局の資料は、WBGT28度以上または気温31度以上の環境下で、連続1時間以上または1日4時間を超えて実施が見込まれる作業を対象としています。空調の効いた店内の施術が当てはまるかは、資料にも条文にも書かれていません。

関連ページ

参照した公式資料

確認日2026-10-14。労働安全衛生規則第612条の2を確認。