理美容を名指しした自治体の案内

環境省の資料では、理容・美容を名指しして廃棄物の区分を示したものを確認できませんでした(確認日2026-10-17)。自治体では、次の2市が理美容から出る毛髪を事業系の廃棄物として案内しています。

自治体資料の記載(要旨)
郡山市「理容所・美容所を開設される皆さんへ」で、散髪で出る人毛等は「事業系一般廃棄物」であり、町内会等が設置しているごみ集積所に排出できないため、事前に相談するよう案内(担当はごみ減量推進課)
松戸市「ごみ減らし減量化リーフレット」で、種類や量にかかわらず事業所内から出たごみは事業系ごみになるとし、例として「理容室、美容室から出る毛髪、シャンプー等の空き袋」を挙げ、少量でも家庭ごみの集積所に出せず、集団回収にも出せないと案内

このほか、大阪府と郡山市の案内には、ふた付きの毛髪箱を備える定めがあります。これは衛生措置の備え付けの話で、廃棄物の区分とは別です。備え付けの定めは美容所の掲示・備え付けで確かめられます。

廃棄物処理法の区分の条文

条文内容
廃棄物処理法第2条第2項一般廃棄物は、産業廃棄物以外の廃棄物
同法第2条第4項第1号産業廃棄物は、事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類その他政令で定める廃棄物
同法施行令第2条政令で定める産業廃棄物。紙くず・木くず・繊維くずは建設業、製造業など業種を限定。金属くず、ゴムくず、ガラスくず・陶磁器くずなどは業種の限定なし
同法第3条第1項事業者は、その事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならない

条文の読み方として、毛髪は施行令第2条の品目に挙がっていないため、産業廃棄物以外の事業系の廃棄物、つまり事業系一般廃棄物になります。郡山市の案内もこの区分です。一方、金属くず、廃プラスチック類、薬剤の廃液にあたる廃油・廃酸・廃アルカリは、業種の限定がなく、事業活動に伴うものが産業廃棄物の品目に挙がっています。カミソリの刃や容器がこれに当たるかは、品目ごとの判断になります。

確認できていないこと

出し方に迷うときは、所在地の市区町村の清掃担当課に、業種(美容所)と品目を伝えて確かめます。薬剤の取り扱いの条文は美容室の薬剤管理(ラベル・SDS・リスクアセスメント)を参照してください。

よくある質問

美容室から出る髪の毛は、家庭ごみとして出せますか?

出せません。郡山市の案内は、散髪で出る人毛等を事業系一般廃棄物とし、町内会等のごみ集積所に出せないとしています。松戸市のリーフレットも、理容室・美容室から出る毛髪とシャンプー等の空き袋を、少量でも家庭ごみの集積所に出せないものとして挙げています。出し方は市区町村ごとに決まるため、所在地の清掃担当課に確認してください。

使用済みのカミソリの刃は産業廃棄物ですか?

個別の判定はできません。廃棄物処理法施行令第2条は、金属くずと廃プラスチック類(事業活動に伴うもの)を産業廃棄物に挙げており、業種の限定はありません。刃や柄がどの区分に当たるか、使用済みの刃物の出し方の指定があるかは、所在地の自治体に確認してください。

美容室のごみは、すべて産業廃棄物になりますか?

なりません。産業廃棄物は法律と政令が挙げる品目に限られ、それ以外は一般廃棄物です(法第2条第2項・第4項)。紙くずと繊維くずは、政令が業種を限っており、美容業は挙げられていません。

参照した公式資料

廃棄物処理法第2条・第3条、同施行令第2条の原文と、郡山市・松戸市の資料を照合。確認日: 2026-10-17。最終確認日: 2026-10-17。

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