待合所と作業場の仕切り:原文にあることと保健所に確認すること

根拠の原文は下の表、よくある質問は待合所と作業場の区分にあります。

確認できたこと:法令と要領に「個室」「仕切り」「面積」の語はない

e-Govの美容師法(昭和32年法律第163号)と美容師法施行規則(平成10年厚生省令第7号)の本則を検索したところ(確認日2026-10-17)、「個室」「仕切」「面積」を含む条はありませんでした。美容師法第13条は、美容所の開設者に講ずべき措置として次の4つを定めています。

一 常に清潔に保つこと。
二 消毒設備を設けること。
三 採光、照明及び換気を充分にすること。
四 その他都道府県が条例で定める衛生上必要な措置

出典: 美容師法(e-Gov法令検索)第13条

個室や半個室に特有の基準は、国の法令の条文からは確認できません。部屋の数、広さ、仕切りの高さなどの細かい基準は、第4号のとおり都道府県の条例(保健所設置市や特別区ではその自治体の定め)に委ねられる部分です。今回は各自治体の条例は確認していません。

衛生管理要領 第2「施設及び設備」で、仕切りに関係する項目

厚生労働省健康・生活衛生局長通知(令和6年6月26日 健生発0626第6号)の別添「理容所及び美容所における衛生管理要領」第2「施設及び設備」には、次の項目があります。

要領の項目原文個室・仕切り席に関わる点
第2の1施設は、隔壁等により外部と完全に区分されていること。店全体の外部との区分です。個室ごとの仕切りの定めではありません
第2の3・5施設には、理容又は美容の作業を行う作業場及び客の待合所を設けること。作業場と待合所は、明確に区分されていること。作業場と待合所を分ける定めです。個室を待合所と分ける場合の根拠になる記述ですが、個室の定めではありません
第2の6作業場は、作業及び衛生保持に支障を来たさない程度の十分な広さを有し、居住室、休憩室等作業に直接関係ない場所から隔壁等により完全に区分されていること。広さは「十分な広さ」とあるだけで、数値の基準は書かれていません
第2の11作業場内の採光、照明、換気が十分行える構造設備であること。仕切りで区切った空間でも、換気と照明が十分かが問われる書き方です
第2の12洗場は、流水装置とし、給湯設備を設けること。シャンプー台を個室に置く場合の洗場の定めです

要領は法律の条文ではなく、国が自治体に営業者への指導を求める通知の別添です。個々の店への適用は、所在地の条例と保健所の運用で決まります。

原文だけでは決められないこと

これらは、図面を持って所在地の保健所に確認する事項です。開設後に構造設備を変える場合の届出は、美容所の変更・廃止・承継の届出で条文を確かめられます。

よくある質問

美容室の個室や半個室は、国の基準で認められていますか?

美容師法と施行規則には「個室」の語がなく、個室を認める・認めないという定めは確認できません。構造設備の細かい基準は、美容師法第13条第4号により都道府県の条例に委ねられる部分があるため、所在地の保健所に図面で確認してください。

個室の広さの基準はありますか?

美容師法・施行規則・衛生管理要領のいずれにも、個室の面積の数値基準は確認できません。衛生管理要領第2の6は、作業場について「作業及び衛生保持に支障を来たさない程度の十分な広さ」と書いているだけです。

美容室の待合所と作業場は仕切りで区分する必要がありますか?保健所には何を確認しますか?

衛生管理要領第2の5は、作業場と待合所を明確に区分することを求めています。仕切りの高さや材質の基準は原文にありません。仕切りのある席が作業場に当たるか、待合所との区分をどの形で満たすかは原文からは決められないため、図面を持って保健所に確認してください。

参照した公式資料

美容師法本則・施行規則本則を「個室」「仕切」「面積」で検索し、改正後の要領 第2の1・3・5・6・11・12と照合。確認日: 2026-10-17。最終確認日: 2026-10-17。

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