参照した公式資料
教育訓練給付金は、国が指定した講座の費用の一部が戻る制度
教育訓練給付金は、厚生労働大臣が指定する教育訓練を修了したときに、教育訓練経費の一部が支給される雇用保険の制度です。対象の教育訓練は、専門実践教育訓練、特定一般教育訓練、一般教育訓練の3種類です。このページは、美容師養成施設に通う人が関係しうる「専門実践教育訓練」を扱います(厚生労働省「教育訓練給付金」、2026-10-12確認)。
美容師免許を取る道すじ全体は美容師になるまでの流れ、養成施設の修業年数は免許の取得条件で扱っています。
給付率と年間上限(専門実践教育訓練)
| 支給の段階 | 給付率 | 年間上限 | 条件 |
|---|---|---|---|
| 受講中 | 教育訓練経費の50% | 40万円 | 訓練受講中、6か月ごとに支給 |
| 資格取得・就職後の追加 | 70% | 56万円 | 資格取得等をし、修了後1年以内に雇用保険の被保険者として雇用されたとき |
| 賃金上昇後の追加 | 80% | 64万円 | 上の要件に加え、修了後の賃金が受講開始前より5%以上上昇したとき |
表は令和6年10月以降に開講する講座の場合です。令和6年10月1日より前に受講を開始している場合は、賃金上昇に係る追加支給はありません(ハローワークインターネットサービス)。給付は最大3年間で、上限は192万円です。法令上最短4年の専門実践教育訓練には、4年目相当分が追加で支給される場合があります。詳しくはハローワークで確かめます。
給付額の計算例(年間の教育訓練経費を仮定)
ハローワークインターネットサービスの記載では、支給額は「受講者が支払った教育訓練経費に給付率を掛けた額」で、1年間の上限を超えるときは上限額になります(2026-10-15確認)。経費の60万円と100万円は計算を見せるための仮定で、実際の学費や対象経費を示すものではありません。
| 段階(給付率・年間上限) | 経費60万円の年 | 経費100万円の年 |
|---|---|---|
| 受講中(50%・40万円) | 60万円 × 50% = 30万円(上限内) | 100万円 × 50% = 50万円 → 上限の40万円 |
| 資格取得・就職後(70%・56万円) | 60万円 × 70% = 42万円(上限内) | 100万円 × 70% = 70万円 → 上限の56万円 |
| 賃金上昇後(80%・64万円) | 60万円 × 80% = 48万円(上限内) | 100万円 × 80% = 80万円 → 上限の64万円 |
後の段階の給付は、すでに受けた分との差額が支給されます(ハローワークインターネットサービス)。たとえば経費100万円の年で、受講中に40万円を受けたあと70%の段階に進むと、差額の16万円が追加されます(56万円−40万円)。給付が最大3年間のときの上限192万円は、年間上限64万円の3年分です。どの段階まで届くかは、資格取得・就職・賃金の条件で決まります。ここでは、学費のうちどこまでが「教育訓練経費」に入るか(入学金、教材費など)は確認できていないため、例に入れていません。
受給できる人の条件(雇用保険の加入期間)
ハローワークインターネットサービスは、次の(1)または(2)のどちらかに当たり、指定された専門実践教育訓練を修了した人を支給の対象としています(教育訓練給付、2026-10-12確認)。
| 区分 | 条件 |
|---|---|
| (1)在職中(一般被保険者・高年齢被保険者等) | 受講開始日に、雇用保険に加入していた期間が3年以上 |
| (2)離職した人(被保険者であった人) | 離職日の翌日から受講開始日までが1年以内で、加入期間が3年以上 |
| 初めて受ける人((1)(2)とも) | 過去に教育訓練給付金を受けたことがなければ、加入期間が2年以上で足りる |
受講開始日の前日から3年以内に教育訓練給付金の支給を受けたことがある場合は、支給されません。支給額が4千円を超えないときも支給されません。新卒で加入期間がない人や、アルバイトで雇用保険に入っていない人は、この条件を満たさない可能性があります。自分の加入期間は、ハローワークで確かめられます。
失業中の人への教育訓練支援給付金
専門実践教育訓練(通信制、夜間制を除く)を受ける人で、受講開始時に45歳未満など一定の要件を満たす人が、訓練期間中に失業状態にある場合は、教育訓練支援給付金が別に支給されます(厚生労働省、ハローワークインターネットサービス)。要件の細部と、通信課程・夜間課程の美容師養成施設との関係は、ここでは確認できた範囲を超えるため、ハローワークで確かめてください。
自分の養成施設が対象かどうかを確かめる方法
- 厚生労働省のページにある「教育訓練講座検索システム」で、講座を検索します。指定を受けている講座が一覧で出ます。
- 専門実践教育訓練の直近の指定講座は、厚生労働省が令和8年10月1日付けで公表しています。
- 支給の申請は、お住まいを管轄するハローワークで受け付けています。受講を始める前に、ハローワークで受給資格の確認を受ける手続きが要る場合があります。時期と手順はハローワークの案内で確かめます。
美容師養成施設であっても、すべての課程が指定を受けているとは限りません。このサイトでは、学校ごとの指定状況は断定しません。
押さえておくこと
- 専門実践教育訓練給付金は、教育訓練経費の50%(年間上限40万円)が基本で、条件を満たすと70%・80%まで上がります。
- 雇用保険の加入期間は、原則3年以上(初めて受ける人は2年以上)です。
- 対象になるのは、厚生労働大臣が指定した講座だけです。通う予定の課程が指定されているかは、検索システムか学校で確かめます。
- 入学前に、ハローワークで自分の受給資格を確かめます。
確認できていないこと
- 美容師養成施設の個別の課程・学校が指定講座に入っているか(検索システムの結果は学校・時期で変わります)。
- 受講開始前に必要な手続きの具体的な期限(ハローワークの案内で確認する事項です)。
- 給付金の課税上の扱い。
金額や条件は、制度改正で変わることがあります。申請の前に、ハローワークまたは厚生労働省の最新のページで確かめてください。
取得・確認の記録: 厚生労働省「教育訓練給付金」、ハローワークインターネットサービス「教育訓練給付」。出典を開き直して本文と照合した確認日2026-10-12。
よくある質問
専門実践教育訓練給付金では、費用のどれくらいが戻りますか?
厚生労働省の教育訓練給付金のページによると、教育訓練経費の50%(年間上限40万円)が受講中6か月ごとに支給されます。資格取得などをして、修了後1年以内に雇用保険の被保険者として雇用された場合は70%(年間上限56万円)、さらに賃金が受講開始前より5%以上上がった場合は80%(年間上限64万円)です。令和6年10月以降に開講する講座の場合です(2026-10-12確認)。
雇用保険に何年入っていれば受けられますか?
ハローワークインターネットサービスによると、受講開始日に雇用保険に加入していた期間が3年以上であることが原則です。離職している場合は、離職日の翌日から受講開始日までが1年以内で、加入期間が3年以上であることが要ります。過去に教育訓練給付金を受けたことがなく初めて受ける人は、加入期間が2年以上あれば受けられます(2026-10-12確認)。
自分の通う美容学校は対象ですか?
対象かどうかは、学校ごと・課程ごとに、厚生労働大臣が講座を指定しているかで決まります。このサイトでは学校ごとの指定状況を断定しません。厚生労働省の教育訓練講座検索システムで講座を検索するか、学校の窓口、またはお住まいを管轄するハローワークで確かめてください。
次に読むページ
- 免許を取るまでの道すじを確かめたいとき:美容師になるまでの流れ
- 養成施設の修業年数と受験の手続きを確かめたいとき:免許の取得条件
- 養成施設の学費の別の支援制度(修学支援新制度・給付奨学金):美容師養成施設の学費支援(修学支援新制度・給付奨学金)
- 通信課程の養成施設を確かめたいとき:通信課程の養成施設の一覧
- 免許にかかる費用を確かめたいとき:免許の手数料一覧
- 退職するときの離職票と失業給付(基本手当):美容師の退職時の離職票と失業給付